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- ヘルペスウイルス2型または1型の感染により、主に性器に水疱や腫れ、潰瘍、痛みやかゆみなどの症状が現れます。発生部位としては、亀頭や陰茎体部以外にも、太ももやおしり、肛門周囲のほか、直腸粘膜にも出ることもあります。症状を繰り返すことが少なくありません。多い時には毎月再発を繰り返すことがあります。初発症状では自覚症状、皮膚症状ともに高度、再発時には自覚症状、皮膚症状ともに軽度にとどまる傾向があります。
- 患部に触れた手指は丁寧に手洗い:非常に感染力の強い ウイルス感染症であり、潰瘍に直接触れたり、ときには潰瘍がない場合でも患部に触れることで感染します。このウイルスは、眼や脳など、体の他の部位にも感染することがあります。
- 検査は、水疱内の液体や潰瘍表面の分泌物を採取して抗原定性検査を実施することも可能ですが検査による確定診断が困難なことも少なくありません。
- 治療は、内服治療が必要とされます。ビダラビン軟膏3%を併用することもありますが、処方された内服薬を確実に内服して治療を完結してください。通常、アシクロビル錠200mg/回、1日5回、5日間または、バルトレックス錠500mg/回、1日2回、5日間投与します。
- 再発を繰り返す性器ヘルペスの場合には、予防的抗ウイルス薬の投与(性器ヘルペス再発抑制療法)を行う場合があります。バルトレックス錠500mg/回、1日1回、最大1年間内服により体内のウイルス量を減少させることができることから、再発率を下げられる可能性があります。再発前の神経節に潜伏しているウイルス量は少ないことから、長期投与による耐性化の可能性は低いとされています。
- 性器ヘルペス再発抑制療法:単純ヘルペスウイルス(HSV)は初感染後、感覚神経節に潜 伏感染し体調などにより HSV は再活性化して病変を引き起こします。HSV2 型が性器へ感染した後に性器ヘルペスとして再発 する患者の 10~15% は年間 6 回以上再発するとされています。1 回の再 発で 1 週間から 10 日間の病変を有することから、年間 50 日(週に 1 日)以上は性器に不快感をもつことになります。また女性の場 合、これに生理が加われば 3~4 日に 1 日は性器に不快感を生 じることになります。このようなことから、この再発を抑制するため、海外 では「再発を頻繁に繰り返す患者が毎日抗ヘルペス薬を服 用して再発を抑制する「再発抑制療法」が 1980 年代から始め られ、約 20 年にわたって治療の有効性と安全性が確立されて 53 カ国で標準的に使用されるようになっています(CDCガイドライン)。再発抑制療法中の再発には、バラシクロビル500mg/回、1日2回へ変更することが可能です。頻回に再発を来す場合には、バラシクロビル250mg/回、1日2回への変更または1000mg/回、1日1回への変更を行います。
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